男子大学生 自車校地獄変
- 最短14日!君も免許を取ろう!
- 楽しい仲間たちとの愉快な日々!飯付きエアコン完備!マンガもあるよ!
- 優しい講師陣が丁寧にご指導いたします!イケメン美人揃い!
さぁっ!今すぐ、○○自動車学校へ!
なぁんて古今東西どこでも謳われるような常套句に心揺れ動いてしまった、そこのあなた!
このブログを謁見したことで、あなたが自動車学校でボロボロになる運命がきっと好転することになるだろう!
地獄を味わってきた僕がこう断言するのにもちゃんと理由がある。今回はこれから自動車学校に行くことを検討されている方に対して、自動車学校の実情、まるで路傍の石ころに成り下がったような幻覚を魅せた鬼教官どもの暴言を紹介していこうと思う。
- 理想と現実とのギャップ
- 言われた暴言で打順組んでみた!(白目)
- なんか記憶に残ってる思い出
- 免許取得したときの感想
1 理想と現実とのギャップ
各いう自分も前文の例に漏れない阿呆の一匹であったわけで、はじめこそ初心ならではの独特の緊張感や日が差すような高揚感をぼんやりと味わっていたがー
まず、教習所に足を踏み入れた途端にもろくも意気揚々とする期待は瓦解した。
それこそ、音を立ててといえるほどに鮮烈な衝撃であった。
派手な髪色を筆頭に、モヒカン、ピアス、果ては入れ墨まで!四方を見渡せる限り、おおよそ自分が想像していたような不安を共有し、ともに励む友達に成り得る人物はいなかった!ここは果たして、本当に教習所なのか?世紀末に転生でもしてしまったのか?
そう思わずにはいられない波乱の幕開けとなったー
とはいっても、いつまでの自身の偏見に固執してばかりいてもいけない、そう一念発起したはいいものの根暗大学生に、まるで生きがいとばかりに個性を放つ人たちに声をかける勇気はなく、結局、最後までボッチのまま、学校を卒業することになり、
友達ができるという理想はこうして潰えた。
自動車学校で友達ができる、というのはまんざら嘘ではないにしろ、話しかける勇気と円滑なコミュニケーションは必須となってくる。
自動車学校で彼女ができたwと吹聴する輩が後を絶たないという現状は、剃髪してそいつに弟子入りを求めるほどに不可解でならない。
それと冒頭にあるよう講師が美人、イケメンぞろいという常套句ももちろん従順な学生に対する撒き餌に他ならない。
まるで異星人ともいうべき輩とともに待合所で待機していると、控室からぞろぞろと講師たちが現れてくる。
基本的に運転の練習をする際には講師と二人一組のペアで運転を行うのだが、授業の直前でないと、誰がペアになるかは一切、わからない。
友達ができないと絶望感を募らせた私は、反射的に講師が美人であるということに淡い期待を寄せていたのはいうまでもなく、そして、ブクブク肥えた汗まみれの中年のオッサンが自分とペアになったのはもはや自明の理である。
しかし、これも14日までの辛抱!最短で合格してやる!と心中で固く決意するが、それはオートマに限った話であり、マニュアルは18日と長く通い続けられることが求められる。
世も末とはよく言ったものだなぁと諦観していたが、そんな自分にさらなる困難が立ちはだかった。
2、言われた暴言で打順組んでみた!
18日間耐えればいい、そうはいっても結局私は二か月も車に乗らされる羽目になった。
理由は至極簡単、単純明快。
講師陣の容赦ない暴言の数々!
まさしくこれに尽きる。このせいでモチベーションもプライドもずたずたにされた自分は、自動車学校自体がまさしく鬼の棲み処にしか見えなくなってしまった。
ここではそんな風に魂をごっそりとえぐり取り、精神に異常をきたすこと待ったなしの教官たちの至言を紹介していこう。
いや、距離感40センチもないのに、そこまで怒鳴ります?とぐらい言ってくる、マニュアル運転者は避けて通れない言動である。その勢いにビビッてクラッチを踏むと車体が揺れ始め、エンストする。
あぁ、やっちゃったと思う暇も与えず、
[強く踏みすぎなんだず!コラァッ!]
という罵声が飛んでくる。
何、そのワンツー的なコンボ・・・。
そう思い、クラッチの踏み加減を弱めに調整するとー
また、最初にもどる。もぉ、なんなん!と思っても踏み加減をつかまない限り、永遠とこんな罵声が飛んでくる。
そんな比較的ポピュラーで、打撃率に換算すると十割ぐらいはありそうな圧倒的攻撃力を誇る安心と信頼のこの言葉はまさしく一番にふさわしいだろう
2、君にはまったく気概というものが感じられない、君を道路というサバンナには放つ訳にはいかない。
一番と比べると、やや凶暴性に欠けた印象を与える。それでいてどこかトリッキーな物言いのように感じるかもしれないが、言われた本人には意外なほど痛烈なダメージが浴びせられる。
まず、サバンナってなんだよ・・・。あと、確かに自分の運転が下手なのは認めるけど、そっちの圧迫するような言葉をまず、自重するところから見直してくれよ・・・
マニュアル車を運転している劣等生という状況下ということも相まって、プライドをがたがたに打ち壊したこの言葉を二番手とするのは妥当だろう。スクイズでランニングホームランをするような選手像がぴったりだと感じる。
3、とろいんだよぉぉッ!おめぇよぉぉぉ![迫真]
通い始め、間もないころに言われた言葉である。とかく自分という人間は容量も悪く、不器用で、だからこそ、なんと言われようとも耐えようという泥を乾かしたような意志を木っ端微塵に粉砕した、凶刃の如き言葉。
これを言われた時は本当に涙目必死でしたね。注意されたことを曲がりなりにも理解することに勤め、実行しようともがいている。他人より下手なのは分かる、だから、努力しないといけないんだっ!
と自分の無能さを自覚してまもなくこんな風に言われましてね、あぁ、やっぱり自分にはダメな人間なんだよなって心がまた、ぽっくり折れてしまって・・・
どうせ、自分はこんな風に更年期ヤローの暴言のサンドバックがお似合いなんだよなっと人間をやめる寸前まで追い込んだこの言葉は間違いなくホームランしか打たない三番手という位置づけがベストでしょう。
4、・・・君、そろそろ、マニュアル諦めてオートマにした方がいいんねがい?
ほい、きたー。またまた常套句。打率王も打てないこのセリフの弩直球さよ・・・。
言うなればクローザーとでもいうべき役割を果たしますこの言葉、前述のとおり道端のクソにおあつらえ向きな言葉を終始、投げつけられた挙句、とどめとばかりにこう言われることが多々、ありました・・・。
教官の横暴さに耐えて、耐えて、やっと地獄の終わりだぁ!と心中、涙するところに、今日の頑張りを全て、無に帰すこの言葉。
言われた途端に、自分のダメさに溺れます。今日、こんなに頑張ったのに、結局、認められないままで・・・。本当にこの言葉は凶悪でした・・・。
バッターに例えるなら、毎回毎回打つけれども、それがすべて、ピッチャー返しになるくらい害悪な選手とでも言うべきでしょうね。強制的に負傷退場させて、敵チームのピッチャーを全滅させる、そんなプレーヤーであること、間違いなし。
打順組んどく、と銘打っては見たものの、意外なことにこれ以上、暴言が思いつきませんねぇ・・・。人間、過度なストレスを受けると防衛本能が働いて記憶を消してしまうということを聞いたことがあるので、おそらくそれなんじゃないかなと思います。
ここまで読了した人の中には「お前、メンタルよわwww」「自動車学校ぐらいで何言ってんのw」と言ってくる人もいることでしょう。おっしゃるとおり、 作者がお豆腐メンタルの持ち主であるということを認める一方、自動車学校ごとき、と見くびることにおいては、断固反論したいです。
ここに書かれていることはノンフィクションであることに加えて、書いたものは私の体験した経験のごく一部に過ぎません。現実はより悲惨な末法が広がっています。勿論、きちんとした講師が隣で支えてくれるような自動車学校はあることでしょう。しかし、すべてがそうでない以上、やはり、自分の行く先については軽く、下調べぐらいしておくのが無難でしょう。
しかし、ここまで言っても「へっ!そんなの俺には関係ねーぜ!」と勇気と無謀をはき違えた人が出てくることでしょう。それを織り込み済みで現在、この記事に続く3、4を記載した記事を書いているところなので、ぜひ、お見逃しなく。
では、さようなら。